100V電源のデスクトップパソコンに230Vを入力してご臨終

2012年1月20日

NEC VALUESTAR C VC800H/8FD1(PC-VC1000J8FD)を日本からご持参。

NEC VALUESTSAR C VC800H

誤って230Vを直接入力し、ご臨終したPCが持ち込まれました。
デスクトップマシンを日本から持参する場合にはよくある事故です。
この場合のダメージは、通常パワーユニットだけで済みますので、
ATX電源なら入力230V対応品に交換するだけで完了です→関連記事
しかし、このPCのようにスリムタイプの筐体の場合は、ATX電源も
専用サイズの特注品であったり、専用コネクタが付いている場合が
あったりして、汎用電源ユニットが使えない場合があります。
その場合でも汎用ATX電源を使い、ケースに収まらない場合には
電源ユニットだけを外に出し、接続することで修理したこともあります。
さて、PCを開けてみると、この電源もどうやら特注品です。
DELTA ELECTRONICS製の小型電源で型名はDPS-135CBとあり、
入力電圧110Vと230Vの切り替えスイッチもあります。
念のため、電源ユニットのダメージを目視確認するために電源ユニットを
開けてみました。

DELTA DPS-135CB

このトラブルではお決まりの、ノイズ対策用のバリスタが焼損しています。
目視では他にダメージはなさそうですが、過去にも同じような状況で
バリスタや焼損したパーツのみを交換したことがありますが、それで電源ユニット
が直った確率は20%ほどです。目視では分かりませんが、他のパーツも
ダメージを受けていることが多いようです。
ただ、この焼損具合はそれほどひどくありません。
ひょっとするとバリスタを交換すると直るかも?
と思い、試しにバリスタを交換し、電源入力切り替えを230V側にセットしてテスト。

うーん、やはり電源ユニットは復活しませんでした。
やはり他にもダメージがあるのかなー?と、あきらめかけたときに
奥のほうにヒューズを発見。

電源ヒューズ

ん!?もしや?
15Aのヒューズを見ると目視では分かりませんが、外してテスターを当ててみると
導通がありません。
新しいヒューズをセットして、再度電源をテストすると
見事、電源が生き返りました。

入力230Vの切り替えスイッチがあるので、保護回路もある程度の耐圧
があったようで、今回はうまく直すことができました。




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