iBook G4 電源ソケット修理

2012年1月11日

Apple iBook G4

人気の高いアップルiBook G4 12インチモデルです。

目障りな突起が一切ない、すっきりとした筐体デザインはさすがにアップルです。表面に見えるネジ類が極端に少ないことが、分解する難しさを十分に伝えています。
できれば分解せずに直したいところですが…。

「バッテリが充電しないので見てほしい」ということで、持ち込まれました。
さっそく電源をつないでみると、電源コネクタは充電中を意味するオレンジ色に変わりましたが、実際に底面のバッテリを見てみても、充電中であるLEDの点 滅は認められません。OSを起動して電源管理をみても、たしかにバッテリ駆動となっています。この状態で電源コネクタをわずかに動かしてみると、ときどき 充電中に変わります。

この時点で故障箇所は、ACアダプタのコネクタ根元部分の断線か、本体の電源ソケット周りの接触不良と推測できますが、まずは念のためACアダプタの出力 を調べてみました。電圧は安定しており、ACアダプタの本体には問題ないようです。一方コネクタの根元部分はストレスがかかるため、ほかのPCでも比較的 断線しやすい箇所なので、いろいろと調べてみましたがどうもACアダプタ側には問題ないようです。

ということは…、やはり本体を分解することになります。

その前に、本体の電源ソケット部を手で動かしてみると、びみょ~に少しグラグラします。
(以前修理したシャープの初代MURAMASAもこんな感じで、同じ修理をしました)

まずはキーボードを取り、本体上面カバーを外すと、電源ソケット部が見えました。
iBook G4電源

このままでは作業できませんので、さらに底面カバーも外します。やっと電源ソケット部にたどり着きました。
iBook G4 底面

電源ソケット基板を本体から外します。
iBook G4 電源ソケット基板

電源ソケットは小基板に半田付けのみで固定されていました。そのため、コネクタを抜き差しすると半田部分にストレスがかかるため、クラックが生じたようです。
ソケットの足を目視で確認すると、半田が少ない箇所もありましたが、実際には5箇所すべてに半田クラックが生じていました。これらを半田付けしなおし、ソケットをエポキシ接着剤で補強して固定することにしました。

分解した本体を元に戻して、動作確認して終了です。

きれいな筐体に傷をつけないように、本体を分解するのが難しかった一品でした。




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